どうも。帰ってました。
前回の記事ではSOMブロック構築におけるメタゲームを追ってみました。
今回は実際にデッキのほうを見てみたいと思います。
詳しいデッキ分布は前回の記事に載せましたが、こんな感じでした。
賞品圏内デッキの数を見ればわかる通り、現在のTier1は『青茶単』『青白PWコントロール』『赤茶単』の3つです。
その後ろを『赤白』や『黒単感染』などがありますが、その数は正直話にならないレベルです。
単純に数だけを見れば、青白PWと赤茶単には大きな差があり、赤茶単をTier2に落そうかとも考えましたが、4-0ラインに多数存在しているので、今回はTier1として扱います。
もちろんそれだけのデッキパワーはあるので、赤茶単をTier1とすることに異論がある方は少ないと思いますが。
では実際にデッキを見てみましょう。まずはトップメタ中のトップメタ、青茶単《大建築家/Grand Architect(SOM)》デッキから。
基本的なデッキ構成としては、
マナマイア2種類(《銀のマイア/Silver Myr(SOM)》《パラジウムのマイア/Palladium Myr(SOM)》)
キーカード:《大建築家/Grand Architect(SOM)》
《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》と《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》のコンボ
フィニッシャー:《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite(SOM)》《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》
カウンター:《冷静な反論/Stoic Rebuttal(SOM)》
ボードコントロール:《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》
序盤はマナマイアで加速し、その大量のマナでフィニッシャーにアクセスすることで、盤面を圧倒します。
キーカードである《大建築家/Grand Architect(SOM)》はマナ加速を兼ねながら、色変え能力によって全体強化をすることもできる、非常に優秀なクリーチャーです。
タフネス3で非アーティファクトなので、この環境では除去耐性も高く、一度場に出るとかなり厄介な存在となるでしょう。
《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》もそれに通じるところがあり、パワー4のフライヤーはこの環境ではかなりの脅威。金属術を達成すれば、ほぼ不死身の除去耐性も持ちます。
その金属術達成を助けるのが《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》。本人も9点クロックと攻撃力の高さも利点ですが、除去耐性の低さという問題もあり、一長一短です。
フィニッシャーは上記3種類がよく見られます。除去耐性を重視してか、《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite(SOM)》の優先度は比較的低いですが、ミラーマッチでの《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》対策にもなるため、メイン・サイドともに一考の価値はあります。
ボードコントロールとしては、青単ということもあり、《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》《分散/Disperse(SOM)》《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》があります。
この中で一番多いのは《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》であり、相手のフィニッシャーやPWを簡単に奪うことができます。ミラーマッチではフィニッシャーの奪い合いとなり、1体のクリーチャーの上に数枚の《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》が張られることもあるほど。
ただしサイド後には《取り繕い/Turn Aside(SOM)》が入る可能性もあるので、油断は禁物です。
こちらは土地に《微光地/Glimmerpost(SOM)》を入れたバージョン。
ライフで優位に立ちやすく、またアンタップ状態で出てくるのでテンポを失いにくいのがポイント。
ただし、引きすぎると色マナが足りなくてカウンターが打てなかったり、相手も《微光地/Glimmerpost(SOM)》を採用しているとライフ計算が狂う可能性もあるので注意。
このレシピではメインから《分散/Disperse(SOM)》を投入しています。
相手の展開を妨害し、より圧倒的な優位を作り出そうとしている点がいいですね。ミラーマッチでも有効だと思います。
ほかにも、メインから《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》+《よじれた映像/Twisted Image(SOM)》を採用したり、赤タッチや白タッチなど、様々なバリエーションがあります。
カードの値段も全体的に安いので、SOMブロック構築を始めるなら青茶単からやってみてはいかがでしょうか?
続いて『青白PWコントロール』のご紹介です。
青茶単とは違い、青白はボードコントロールに特化したカードが多いのが特徴です。
《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》はこの環境唯一の《神の怒り/Wrath of God(10E)》系カードであり、同時にフィニッシャーを兼ねています。
さらにそれをバックアップするのは《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag(SOM)》と《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner(SOM)》。
この2枚は、ブリンク能力で《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》を何度も使いまわすことができるだけではなく、ともにその被害を受けにくいという点もあります。
また、序盤の防御用である《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》は、カウンターを使用するプレインズウォーカーや《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》のカウンター補充に使用できます。
《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》は《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》との相性も良く、これと《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner(SOM)》がそろったら、ほぼ相手のクリーチャーは完封できますね。
このレシピでは1枚挿しの《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》が光ります。《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag(SOM)》や《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner(SOM)》を使用してブリンクすれば、最大4回まで《起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb(SOM)》を持ってきて、ブロッカーの確保とドローを進めることができるので、場を固めるまでの防御として非常に有効だと思います。
ほかにも、《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》+《不退転の大天使/Indomitable Archangel(SOM)》を採用したバージョンや、《かき鳴らし鳥/Thrummingbird(SOM)》《キマイラ的大群/Chimeric Mass(SOM)》などの増殖やカウンターを利用したギミックを組み込んだものなどもあります。
また、デッキの構成がアーティファクトにあまり頼らないようにできているため、赤茶単のような《粉砕/Shatter(SOM)》をメインから積むデッキに耐性があるのも特徴です。
最後に『赤茶単』をご紹介いたしましょう。
『赤茶単』は青茶単と同じく、マナマイアによるマナ加速からのフィニッシャー召喚という戦略がありますが、赤らしく単体除去が多数投入されています。
軽量除去である《感電破/Galvanic Blast(SOM)》は相手の2ターン目マナマイアを破壊し、金属術を達成していれば《不退転の大天使/Indomitable Archangel(SOM)》も《大建築家/Grand Architect(SOM)》も破壊可能です。
《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》はマナこそかかりますが、繰り返し使用できる除去は強力でしょう。
また、アーティファクト環境だからこそ、赤のアーティファクト破壊カードは非常に強力です。とくに《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》は3/3クリーチャーが残るため、まったく無駄になりません。《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating(SOM)》と組み合わせることで、《名誉回復/Vindicate(APC)》内臓生物に早変わりするというコンボもあります。
フィニッシャーは《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix(SOM)》の2種類。前者はアーティファクト除去とパワー強化があり、2ターンでゲームを終わらせる可能性を秘めています。後者は速攻があり、また金属術が達成されていれば復活するため、対処できなければ簡単にゲームを終わらせてくれる優良クリーチャーです。
さらに《槌のコス/Koth of the Hammer(SOM)》といった強力なプレインズウォーカーが使えるのも特徴。奥義が発動したらほぼ勝ちは確定です。
このレシピでは《粉砕/Shatter(SOM)》をサイドに回し、また《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating(SOM)》も3枚サイドに投入されています。
これは、対青白PWコントロール戦にてアーティファクト破壊が効きにくい場面が多く、《粉砕/Shatter(SOM)》が無駄カードになりやすいということが関連していると思われます。メタの上位2つのデッキが、アーティファクト破壊の効く『青茶単』と、効きにくい『青白』にきっぱりと別れているため、アーティファクト破壊カードをメインから2種類8枚フル投入する必要はなく、中間をとるべき、との判断でしょうか?
《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》をメインに残したのは、クリーチャーであるため最低限腐らないとのことでしょう。パワー3なので、どんなデッキでも場に出れば十分脅威になりますしね。まあこれはメタによって変わりうるでしょうが。
というわけで、トップメタ3デッキの紹介をさせていただきました。
ほかのデッキについては、また機会があれば紹介させていただきたいかと思います。
ただ、次の土日には包囲戦のプレリなので、今後は包囲戦での新カードを使用した新デッキについて考えてみたいと思います。
それでは、またどこかのデイリーでお会いしましょう。
※追記
テーマ『MTG:MOブロック構築』を追加しました。
良ければ過去の日記もご覧くださいませ。
前回の記事ではSOMブロック構築におけるメタゲームを追ってみました。
今回は実際にデッキのほうを見てみたいと思います。
詳しいデッキ分布は前回の記事に載せましたが、こんな感じでした。
≪総合(1/11~1/18)≫
4-0デッキ
20:青単大建築家
14:青白PWコン14
12:赤単12
2:赤白(白タッチ赤含む)
2:その他
3-1デッキ
68:青単大建築家
59:青白PWコン59
35:赤単
11:赤白
4:黒単感染
12:その他
賞品圏内デッキの数を見ればわかる通り、現在のTier1は『青茶単』『青白PWコントロール』『赤茶単』の3つです。
その後ろを『赤白』や『黒単感染』などがありますが、その数は正直話にならないレベルです。
単純に数だけを見れば、青白PWと赤茶単には大きな差があり、赤茶単をTier2に落そうかとも考えましたが、4-0ラインに多数存在しているので、今回はTier1として扱います。
もちろんそれだけのデッキパワーはあるので、赤茶単をTier1とすることに異論がある方は少ないと思いますが。
では実際にデッキを見てみましょう。まずはトップメタ中のトップメタ、青茶単《大建築家/Grand Architect(SOM)》デッキから。
rywat(3-1)
SOMブロック構築DE #1976768 2011/1/18
【メインデッキ:60】
26《島/Island(SOM)》
4《銀のマイア/Silver Myr(SOM)》
4《パラジウムのマイア/Palladium Myr(SOM)》
4《大建築家/Grand Architect(SOM)》
4《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》
4《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》
2《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite(SOM)》
3《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
3《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》
4《冷静な反論/Stoic Rebuttal(SOM)》
2《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》
【サイドボード:15】
4《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》
1《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》
3《分散/Disperse(SOM)》
2《停止命令/Halt Order(SOM)》
1《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》
3《よじれた映像/Twisted Image(SOM)》
1《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》
基本的なデッキ構成としては、
マナマイア2種類(《銀のマイア/Silver Myr(SOM)》《パラジウムのマイア/Palladium Myr(SOM)》)
キーカード:《大建築家/Grand Architect(SOM)》
《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》と《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》のコンボ
フィニッシャー:《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite(SOM)》《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》
カウンター:《冷静な反論/Stoic Rebuttal(SOM)》
ボードコントロール:《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》
序盤はマナマイアで加速し、その大量のマナでフィニッシャーにアクセスすることで、盤面を圧倒します。
キーカードである《大建築家/Grand Architect(SOM)》はマナ加速を兼ねながら、色変え能力によって全体強化をすることもできる、非常に優秀なクリーチャーです。
タフネス3で非アーティファクトなので、この環境では除去耐性も高く、一度場に出るとかなり厄介な存在となるでしょう。
《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》もそれに通じるところがあり、パワー4のフライヤーはこの環境ではかなりの脅威。金属術を達成すれば、ほぼ不死身の除去耐性も持ちます。
その金属術達成を助けるのが《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》。本人も9点クロックと攻撃力の高さも利点ですが、除去耐性の低さという問題もあり、一長一短です。
フィニッシャーは上記3種類がよく見られます。除去耐性を重視してか、《鋼のヘルカイト/Steel Hellkite(SOM)》の優先度は比較的低いですが、ミラーマッチでの《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》対策にもなるため、メイン・サイドともに一考の価値はあります。
ボードコントロールとしては、青単ということもあり、《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》《分散/Disperse(SOM)》《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》があります。
この中で一番多いのは《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》であり、相手のフィニッシャーやPWを簡単に奪うことができます。ミラーマッチではフィニッシャーの奪い合いとなり、1体のクリーチャーの上に数枚の《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》が張られることもあるほど。
ただしサイド後には《取り繕い/Turn Aside(SOM)》が入る可能性もあるので、油断は禁物です。
IknowRenato (4-0)
SOMブロック構築DE #1976768 2011/1/18
【メインデッキ:60】
22《島/Island(SOM)》
4《微光地/Glimmerpost(SOM)》
3《銀のマイア/Silver Myr(SOM)》
3《パラジウムのマイア/Palladium Myr(SOM)》
4《大建築家/Grand Architect(SOM)》
4《銀白のスフィンクス/Argent Sphinx(SOM)》
4《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》
3《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
3《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》
3《分散/Disperse(SOM)》
4《冷静な反論/Stoic Rebuttal(SOM)》
3《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》
【サイドボード:15】
4《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》
2《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》
1《分散/Disperse(SOM)》
4《停止命令/Halt Order(SOM)》
3《よじれた映像/Twisted Image(SOM)》
1《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》
こちらは土地に《微光地/Glimmerpost(SOM)》を入れたバージョン。
ライフで優位に立ちやすく、またアンタップ状態で出てくるのでテンポを失いにくいのがポイント。
ただし、引きすぎると色マナが足りなくてカウンターが打てなかったり、相手も《微光地/Glimmerpost(SOM)》を採用しているとライフ計算が狂う可能性もあるので注意。
このレシピではメインから《分散/Disperse(SOM)》を投入しています。
相手の展開を妨害し、より圧倒的な優位を作り出そうとしている点がいいですね。ミラーマッチでも有効だと思います。
ほかにも、メインから《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》+《よじれた映像/Twisted Image(SOM)》を採用したり、赤タッチや白タッチなど、様々なバリエーションがあります。
カードの値段も全体的に安いので、SOMブロック構築を始めるなら青茶単からやってみてはいかがでしょうか?
続いて『青白PWコントロール』のご紹介です。
PUPPET(3-1)
SOMブロック構築DE #1976768 2011/1/18
【メインデッキ:60】
12《島/Island(SOM)》
11《平地/Plains(SOM)》
4《金属海の沿岸/Seachrome Coast(SOM)》
1《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》
4《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag(SOM)》
4《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》
3《エルズペス・ティレル/Elspeth Tirel(SOM)》
3《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner(SOM)》
4《起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb(SOM)》
3《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》
4《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》
3《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》
4《冷静な反論/Stoic Rebuttal(SOM)》
【サイドボード:15】
3《拘引/Arrest(SOM)》
1《伝染病エンジン/Contagion Engine(SOM)》
2《停止命令/Halt Order(SOM)》
1《不退転の大天使/Indomitable Archangel(SOM)》
1《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》
1《平地/Plains(SOM)》
1《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner(SOM)》
2《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》
3《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
青茶単とは違い、青白はボードコントロールに特化したカードが多いのが特徴です。
《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》はこの環境唯一の《神の怒り/Wrath of God(10E)》系カードであり、同時にフィニッシャーを兼ねています。
さらにそれをバックアップするのは《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag(SOM)》と《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner(SOM)》。
この2枚は、ブリンク能力で《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》を何度も使いまわすことができるだけではなく、ともにその被害を受けにくいという点もあります。
また、序盤の防御用である《伝染病の留め金/Contagion Clasp(SOM)》は、カウンターを使用するプレインズウォーカーや《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》のカウンター補充に使用できます。
《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》は《太陽破の天使/Sunblast Angel(SOM)》との相性も良く、これと《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner(SOM)》がそろったら、ほぼ相手のクリーチャーは完封できますね。
このレシピでは1枚挿しの《粗石の魔道士/Trinket Mage(SOM)》が光ります。《微光角の鹿/Glimmerpoint Stag(SOM)》や《滞留者ヴェンセール/Venser, the Sojourner(SOM)》を使用してブリンクすれば、最大4回まで《起源の呪文爆弾/Origin Spellbomb(SOM)》を持ってきて、ブロッカーの確保とドローを進めることができるので、場を固めるまでの防御として非常に有効だと思います。
ほかにも、《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》+《不退転の大天使/Indomitable Archangel(SOM)》を採用したバージョンや、《かき鳴らし鳥/Thrummingbird(SOM)》《キマイラ的大群/Chimeric Mass(SOM)》などの増殖やカウンターを利用したギミックを組み込んだものなどもあります。
また、デッキの構成がアーティファクトにあまり頼らないようにできているため、赤茶単のような《粉砕/Shatter(SOM)》をメインから積むデッキに耐性があるのも特徴です。
最後に『赤茶単』をご紹介いたしましょう。
lulleke_45 (4-0)
SOMブロック構築DE #1976743 2011/1/17
【メインデッキ:60】
25《山/Mountain(SOM)》
4《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》
4《鉄のマイア/Iron Myr(SOM)》
2《パラジウムのマイア/Palladium Myr(SOM)》
4《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》
1《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》
4《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix(SOM)》
3《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》
4《槌のコス/Koth of the Hammer(SOM)》
4《感電破/Galvanic Blast(SOM)》
1《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating(SOM)》
2《地層の鎌/Strata Scythe(SOM)》
2《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》
【サイドボード:15】
3《電弧の痕跡/Arc Trail(SOM)》
3《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating(SOM)》
2《先駆のゴーレム/Precursor Golem(SOM)》
4《粉砕/Shatter(SOM)》
1《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》
2《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》
『赤茶単』は青茶単と同じく、マナマイアによるマナ加速からのフィニッシャー召喚という戦略がありますが、赤らしく単体除去が多数投入されています。
軽量除去である《感電破/Galvanic Blast(SOM)》は相手の2ターン目マナマイアを破壊し、金属術を達成していれば《不退転の大天使/Indomitable Archangel(SOM)》も《大建築家/Grand Architect(SOM)》も破壊可能です。
《トゲ撃ちの古老/Spikeshot Elder(SOM)》はマナこそかかりますが、繰り返し使用できる除去は強力でしょう。
また、アーティファクト環境だからこそ、赤のアーティファクト破壊カードは非常に強力です。とくに《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》は3/3クリーチャーが残るため、まったく無駄になりません。《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating(SOM)》と組み合わせることで、《名誉回復/Vindicate(APC)》内臓生物に早変わりするというコンボもあります。
フィニッシャーは《蔵製錬のドラゴン/Hoard-Smelter Dragon(SOM)》《カルドーサのフェニックス/Kuldotha Phoenix(SOM)》の2種類。前者はアーティファクト除去とパワー強化があり、2ターンでゲームを終わらせる可能性を秘めています。後者は速攻があり、また金属術が達成されていれば復活するため、対処できなければ簡単にゲームを終わらせてくれる優良クリーチャーです。
さらに《槌のコス/Koth of the Hammer(SOM)》といった強力なプレインズウォーカーが使えるのも特徴。奥義が発動したらほぼ勝ちは確定です。
このレシピでは《粉砕/Shatter(SOM)》をサイドに回し、また《液鋼の塗膜/Liquimetal Coating(SOM)》も3枚サイドに投入されています。
これは、対青白PWコントロール戦にてアーティファクト破壊が効きにくい場面が多く、《粉砕/Shatter(SOM)》が無駄カードになりやすいということが関連していると思われます。メタの上位2つのデッキが、アーティファクト破壊の効く『青茶単』と、効きにくい『青白』にきっぱりと別れているため、アーティファクト破壊カードをメインから2種類8枚フル投入する必要はなく、中間をとるべき、との判断でしょうか?
《オキシダの屑鉄溶かし/Oxidda Scrapmelter(SOM)》をメインに残したのは、クリーチャーであるため最低限腐らないとのことでしょう。パワー3なので、どんなデッキでも場に出れば十分脅威になりますしね。まあこれはメタによって変わりうるでしょうが。
というわけで、トップメタ3デッキの紹介をさせていただきました。
ほかのデッキについては、また機会があれば紹介させていただきたいかと思います。
ただ、次の土日には包囲戦のプレリなので、今後は包囲戦での新カードを使用した新デッキについて考えてみたいと思います。
それでは、またどこかのデイリーでお会いしましょう。
※追記
テーマ『MTG:MOブロック構築』を追加しました。
良ければ過去の日記もご覧くださいませ。
コメント
青白>青単
赤単>青白
このようなジャンケンが展開されてるって事でしょうか。
1月初旬は4-0から3-1まで全て赤単って事もあったのにメタが動いていますね。
うまいところ三すくみになっているようにも見えますが、デッキ数から見ると、実際のところ、赤単は青単と青白の2つに差をつけられているような気がします。
その原因として、おそらく青単に《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine(SOM)》を多数積むようにしたことが大きいかと思います。
除去耐性が高く、火力が届かないサイズ、そしてライフリンクと、赤単から見れば恐怖の生物です。
逆に青単対決などの場合は、《決断の手綱/Volition Reins(SOM)》や《転倒の磁石/Tumble Magnet(SOM)》で1対1交換(またはそれ以上)をとられやすく、《マイアの戦闘球/Myr Battlesphere(SOM)》のほうが優先されやすいですね。
青白には《存在の破棄/Revoke Existence(SOM)》がメインからとられていたり、ブリンク系カードでトークンを消されることもあるので、やや頼りないかと思われます。
ただ、環境に赤単がいる限り、メインからワームが消えることはなさそう。
実は最近、botでのワームの値段がじわじわ上がっているらしいですよ…。