2/28日に札幌ちえりあで行われたファイナルズゲートウェイ予選に出てきました。
いつもの常連さんがあまり来なかったこともあり、参加者はわずか9名。
予選4回戦、ベスト4によるシングルで決めます。
さて、いつもならここでデッキリストを公開して、簡単に成績を書いて、また次回頑張りたいと思います、まる、なのだが、今回は結構真面目に構築した(つもり)なので、ちょっとデッキの調整履歴を公開したいと思います。
○敵は誰?
まず、今回のゲートウェイに参加するに当たり、メタを自分なりに考えてみました。
札幌のメタは道外や外国と異なり、特殊なメタであることが特徴です。
もちろんメタの筆頭はおなじみ『ジャンド』なのですが、それに並ぶ、またはそれ以上に白系ビートが多いのが特徴です。
また、WWKの参入により強化された『ヴァンプ』も数が増えることが予想されます。
他にも、タイムシーブやジェイスレイターといったコンボやコントロールも一定数
いますし、赤単もいるでしょう。
なんでこんなことがわかるかというと、札幌のプレイヤーは、メタに合わせてデッキを変えるより、好きなデッキを使い続ける人のほうが多いので、ある意味メタが読みやすいのです。参加者でデッキ分布がある程度分かることも良くあります。
というわけで、札幌で勝つためには、ジャンドだけではなく、白系または吸血鬼デッキに強いデッキなくてはならないと考えました。
○デッキ選択(大会5日前)
じゃあ、今回私は何を使おうと考えたのかというと、以前の日記にもあった緑単エルフビートです。
では再度デッキリストを。
なぜこのデッキを選択したのか?何か秘策はあるのか?
理由は以下の3つである。
①については、もうそのまんまである。
とにかくメタの上位にあるデッキとか、みんな使ってるデッキとかが嫌いなのだ。
逆に地雷デッキとか、メタ外デッキとかは大好き。そういう理由である。
②については、私の性格が特に出ている。
つまり飽きっぽいのだ。それだけw
③については、説明不要である。
好きなのだ。好きに理由は必要だろうか?
で、これらを総合して考え、そしてネットでデッキレシピを漁った結果、緑単デッキになったのである。
ただ、どうしてこれを選んだのかは不明である。こればっかりは自分でもわからない。なにか引かれるものがあったのだろう。たぶん。
○テスト
しかし、これをこのまま持ち込んでも、往復の高速代と参加費をかけてレーティングを下げに行っただけで終わってしまう可能性が大だ。
そこで、今回は苫小牧にいる知り合いに頼みこんで、実際にデッキを複数回回してみた。
対戦相手はメタの上位である吸血鬼とジャンド。白単は時間の都合上対戦することができなかったが、まあ仕方ないだろう。
そしてその結果、以下の弱点がモロに露呈してしまったのである。
もちろんこれらの弱点はサイドボードでカバー可能だが、それでも結構キツイ場面が多かったので、改良を余儀なくされたのである。
○再生?最誕?
さて、緑単デッキの利点とはなんだろうか?
⇒それは、緑単であることである。
では、緑単デッキの弱点とは何か?
⇒それは、緑単であることである。
じゃあ、弱点を補うにはどうすればいいか?
⇒緑単じゃなくすればいいじゃないか!
ということで、色を一色足すことにした。
候補は以下の3色である。
この選択肢から、今回は赤を選択した。理由は…
①白の除去である《流刑への道/Path to Exile(CON)》は最強1マナ除去だが、序盤は相手のマナを加速させてしまうため、逆効果になりやすい。
また生物も大きいだけで突破力は低く、弱点補強は困難。
②黒はなんとなく嫌。
③赤は、緑単のときにみられていた「あと数点が削りきれない!」という状況を直接火力で焼き切ってくれる。あともっと熱くなれそう。
あと一色忘れてるような気がするが、気のせいだろう。
(確か「無色のエルドラージ呪文」だった気がするが…)
しかし、ただ赤を足して「わーい《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》でアド取れるようになったよ!」と喜んでいるだけでは駄目である。
エルフの弱点である、「除去耐性の低さ」に対してもアプローチをする必要があるだろう。
元の緑単デッキは、土地の枚数を切り詰める代わりに、《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》《東屋のエルフ/Arbor Elf(WWK)》《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid(M10)》といったマナエルフ達によって戦略が進められていた。
しかし、これらのクリーチャー達のサイズは小さく、赤単やボロス相手に「《地震/Earthquake(M10)》、X=2です。(ドヤ顔)」で終了である。
そこで今回、全く逆の発想でこの問題にアプローチを試みた。
それは、『破壊されやすいクリーチャーより、(比較的)破壊されにくい土地』である。
つまり、マナエルフよりも土地を沢山並べたほうが、邪魔されにくいでしょ?ということだ。
そしてその考えを形にしてみたのが、このデッキである。
どうだろうか?以前よりも土地が増え、マナブーストもより強力になった。
クリーチャーの数はだいぶ少なくなったが、大量に出るマナを有効に使える《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(10E)》や、土地があるほど強い《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar(WWK)》といった精鋭達がいれば、もう他は要らないだろう。
また、クリーチャーで勝ちきれない場合に備え、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》によるコンボも搭載することに成功した。これでさらに勝率が上がるだろう。
○さらなる高みを目指して
緑単エルフは、赤の力を得ることでより強力になった。
しかし、まだ不安は残る。
一番の不安は、フィニッシャーが共にトークンを使用することである。
つまり、《地震/Earthquake(M10)》や《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》で一掃される可能性が高いのである。
また、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》による勝利も、ジャンド対策で入れられる《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》で《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》を破壊されたり、カウンターが沢山乗った《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition(ZEN)》を《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》で破壊される可能性が高い。
つまり、また別なアプローチが必要なわけである。
そこで考えたのが、「相手がこちらの邪魔をするのであれば、邪魔できないようにしてやればいい!」ということである。
簡単に言うと、こちらがマナを伸ばし、そのマナで相手のマナを減らせば、相手は手出しできないのではないか?ということだ。
いわゆる、『土地破壊』である。
しかし、このアイディアもいまひとつだった。むしろ前のほうが強いとまで言える。
だが、あきらめずに考えた結果、このカードに行きついた。
《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》
そう、3色目の登場である。
そして、今回持ち込んだのがこれだ。
黒を足すことで、緑赤ではできなかったことが沢山出来るようになった。
①絶対的なフィニッシャー《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》が採用可能に。
②強力な生物除去《終止/Terminate(ARB)》が採用可能に。
③《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》による大量破壊および対戦相手の戦意喪失が可能に。
④無人の荒野を駆ける《溶岩爪の辺境/Lavaclaw Reaches(WWK)》が採用可能に。
とにかく『強い』と書かれたカードが使えるようになったのは非常に心強い。
《終止/Terminate(ARB)》は今までのデッキではどうしようもなかった《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M10)》を破壊できるし、《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》は除去体性もある。そして最強スペルである《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》は、土地どころかなんでも(しかも3つも!)破壊できるのである。
序盤のマナブーストから土地破壊を開始し、相手が土地を出せなくなったら2体のドラゴンが空を駆ける…なかなかいいではないか!
そのうえ、このデッキは前回の世界選手権で話題になった、あの『マジカル・クリスマスランド』に良く似ている。そりゃ強い訳だ。
サイドボードは色々怪しいので割愛。正直めんどくなってきた。
ではデッキ紹介はこの辺にして、結果のほうを。
まずはデッキ分布から。
予想通りだ!やったね!!
ジャンドが少ないのは意外だったが、まあこんなものでしょう。
では予選ラウンドのレポを。
一回戦:青白 ××
game1:ダブルマリガンで土地が詰まってる間に、相手の《方解石のカミツキガメ/Calcite Snapper(WWK)》×2に噛まれて終了。
game2:ダブルマリガンで土地が詰まってる間に、相手の《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle(ZEN)》《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M10)》に殴られて終了。
二回戦:吸血鬼 ×○△
game1:土地がそれなりに並ぶが、色が上手く合わない。除去もあまり引けずに《吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnus(M10)》が空を飛び負け。
game2:ついに《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》が炸裂し、相手の土地と生物を壊滅させて勝利。
game3:除去と根本原理で上手く捌くも、時間切れで引き分け。あと2ターンあれば勝ってた。
三回戦:外国人 ○○
game1:マックに昼ごはんを買いに行ったら勝利。
game2:会場に置いてあったグミを食べたら勝利。
四回戦:ジェイスレイター ○×○
game1:相手がフルタップして《神話の水盤/Font of Mythos(CON)》を置いた返しに《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》し、その後土地を全部破壊して勝ち。
game2:捌き切られ、《書庫の罠/Archive Trap(ZEN)》で負け。
game3:相手が白マナしか出ないところに《酸のスライム/Acidic Slime(M10)》《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》《カビのシャンブラー/Mold Shambler(ZEN)》が土地を縛りまくって勝利。
というわけで、2-1-1で5位と、決勝に行けませんでした。
ちなみに優勝はyyさんの白単。準優勝はくらげさんの吸血鬼です。
…いかがだったでしょうか。
大会の結果は残念でしたが、調整や改造をしっかりすれば、こんなデッキでもある程度は勝てるんだということがわかったような気がします。
サイドボードまでちゃんと練りこんでおけば、もっといい戦いができるかもしれませんね。
途中で書くのがめんどくさくなってきたため、適当な文章になっている場所もありますが、まあそれはそれということで…。
では、最後にまとめを。
いいから素直にジャンド使え。
では、またの機会にお会いしましょう。
いつもの常連さんがあまり来なかったこともあり、参加者はわずか9名。
予選4回戦、ベスト4によるシングルで決めます。
さて、いつもならここでデッキリストを公開して、簡単に成績を書いて、また次回頑張りたいと思います、まる、なのだが、今回は結構真面目に構築した(つもり)なので、ちょっとデッキの調整履歴を公開したいと思います。
○敵は誰?
まず、今回のゲートウェイに参加するに当たり、メタを自分なりに考えてみました。
札幌のメタは道外や外国と異なり、特殊なメタであることが特徴です。
もちろんメタの筆頭はおなじみ『ジャンド』なのですが、それに並ぶ、またはそれ以上に白系ビートが多いのが特徴です。
また、WWKの参入により強化された『ヴァンプ』も数が増えることが予想されます。
他にも、タイムシーブやジェイスレイターといったコンボやコントロールも一定数
いますし、赤単もいるでしょう。
なんでこんなことがわかるかというと、札幌のプレイヤーは、メタに合わせてデッキを変えるより、好きなデッキを使い続ける人のほうが多いので、ある意味メタが読みやすいのです。参加者でデッキ分布がある程度分かることも良くあります。
というわけで、札幌で勝つためには、ジャンドだけではなく、白系または吸血鬼デッキに強いデッキなくてはならないと考えました。
○デッキ選択(大会5日前)
じゃあ、今回私は何を使おうと考えたのかというと、以前の日記にもあった緑単エルフビートです。
では再度デッキリストを。
Deck Name:緑単ビートダウン
【メインデッキ:60枚】
土地:22枚
18《森/Forest(ZEN)》
4《巨森、オラン=リーフ/Oran-Rief, the Vastwood(ZEN)》
クリーチャー:31枚
4《東屋のエルフ/Arbor Elf(WWK)》
4《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》
4《エルフの幻想家/Elvish Visionary(M10)》
4《ニッサに選ばれし者/Nissa’s Chosen(ZEN)》
4《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid(M10)》
4《皮背のベイロス/Leatherback Baloth(WWK)》
3《狼茨の精霊/Wolfbriar Elemental(WWK)》
4《野生の狩りの達人/Master of the Wild Hunt(M10)》
プレインズウォーカー:4枚
2《ニッサ・レヴェイン/Nissa Revane(ZEN)》
2《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(M10)》
アーティファクト:3枚
3《エルドラージの碑/Eldrazi Monument(ZEN)》
なぜこのデッキを選択したのか?何か秘策はあるのか?
理由は以下の3つである。
①ジャンドが嫌い
②白赤上陸や緑白黒ジャンクは飽きた
③ビートダウンが好き
①については、もうそのまんまである。
とにかくメタの上位にあるデッキとか、みんな使ってるデッキとかが嫌いなのだ。
逆に地雷デッキとか、メタ外デッキとかは大好き。そういう理由である。
②については、私の性格が特に出ている。
つまり飽きっぽいのだ。それだけw
③については、説明不要である。
好きなのだ。好きに理由は必要だろうか?
で、これらを総合して考え、そしてネットでデッキレシピを漁った結果、緑単デッキになったのである。
ただ、どうしてこれを選んだのかは不明である。こればっかりは自分でもわからない。なにか引かれるものがあったのだろう。たぶん。
○テスト
しかし、これをこのまま持ち込んでも、往復の高速代と参加費をかけてレーティングを下げに行っただけで終わってしまう可能性が大だ。
そこで、今回は苫小牧にいる知り合いに頼みこんで、実際にデッキを複数回回してみた。
対戦相手はメタの上位である吸血鬼とジャンド。白単は時間の都合上対戦することができなかったが、まあ仕方ないだろう。
そしてその結果、以下の弱点がモロに露呈してしまったのである。
①除去が無い
緑単色だから仕方ないが、除去の強力な現スタンでは大きなハンデである。
②除去されやすい
緑ウィニーだから仕方ないが、サイズが小さく、除去に対して無防備になりやすい。
③飛行に弱い
緑ビートだから仕方ないが、吸血鬼や天使、ドラゴン達の攻撃が全部スルーである。
④《エルドラージの碑/Eldrazi Monument(ZEN)》に頼りすぎ
引ければ勝負になるが、引けないと勝負にならないことが多い。
もちろんこれらの弱点はサイドボードでカバー可能だが、それでも結構キツイ場面が多かったので、改良を余儀なくされたのである。
○再生?最誕?
さて、緑単デッキの利点とはなんだろうか?
⇒それは、緑単であることである。
では、緑単デッキの弱点とは何か?
⇒それは、緑単であることである。
じゃあ、弱点を補うにはどうすればいいか?
⇒緑単じゃなくすればいいじゃないか!
ということで、色を一色足すことにした。
候補は以下の3色である。
①赤
古より存在するステロイドカラー。除去や直接火力が魅力。
②白
《聖遺の騎士/Knight of the Reliquary(CON)》などの最近はやりの優秀生物あり。最近は除去も優秀。
③黒
《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》など、優秀なパーマネント破壊が多い。
この選択肢から、今回は赤を選択した。理由は…
①白の除去である《流刑への道/Path to Exile(CON)》は最強1マナ除去だが、序盤は相手のマナを加速させてしまうため、逆効果になりやすい。
また生物も大きいだけで突破力は低く、弱点補強は困難。
②黒はなんとなく嫌。
③赤は、緑単のときにみられていた「あと数点が削りきれない!」という状況を直接火力で焼き切ってくれる。あともっと熱くなれそう。
あと一色忘れてるような気がするが、気のせいだろう。
(確か「無色のエルドラージ呪文」だった気がするが…)
しかし、ただ赤を足して「わーい《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》でアド取れるようになったよ!」と喜んでいるだけでは駄目である。
エルフの弱点である、「除去耐性の低さ」に対してもアプローチをする必要があるだろう。
元の緑単デッキは、土地の枚数を切り詰める代わりに、《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves(10E)》《東屋のエルフ/Arbor Elf(WWK)》《エルフの大ドルイド/Elvish Archdruid(M10)》といったマナエルフ達によって戦略が進められていた。
しかし、これらのクリーチャー達のサイズは小さく、赤単やボロス相手に「《地震/Earthquake(M10)》、X=2です。(ドヤ顔)」で終了である。
そこで今回、全く逆の発想でこの問題にアプローチを試みた。
それは、『破壊されやすいクリーチャーより、(比較的)破壊されにくい土地』である。
つまり、マナエルフよりも土地を沢山並べたほうが、邪魔されにくいでしょ?ということだ。
そしてその考えを形にしてみたのが、このデッキである。
緑赤エルフⅡ(テストデッキ)
土地:26枚
12《山/Mountain(ZEN)》
4《森/Forest(ZEN)》
4《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》
4《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse(M10)》
1《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》
1《霧深い雨林/Misty Rainforest(ZEN)》
クリーチャー:14枚
4《巡礼者の目/Pilgrim’s Eye(WWK)》
4《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》
4《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(10E)》
2《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar(WWK)》
その他:20枚
4《探検の地図/Expedition Map(ZEN)》
4《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition(ZEN)》
4《探検/Explore(WWK)》
4《不屈の自然/Rampant Growth(10E)》
4《砕土/Harrow(ZEN)》
どうだろうか?以前よりも土地が増え、マナブーストもより強力になった。
クリーチャーの数はだいぶ少なくなったが、大量に出るマナを有効に使える《包囲攻撃の司令官/Siege-Gang Commander(10E)》や、土地があるほど強い《ゼンディカーの報復者/Avenger of Zendikar(WWK)》といった精鋭達がいれば、もう他は要らないだろう。
また、クリーチャーで勝ちきれない場合に備え、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》によるコンボも搭載することに成功した。これでさらに勝率が上がるだろう。
○さらなる高みを目指して
緑単エルフは、赤の力を得ることでより強力になった。
しかし、まだ不安は残る。
一番の不安は、フィニッシャーが共にトークンを使用することである。
つまり、《地震/Earthquake(M10)》や《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》で一掃される可能性が高いのである。
また、《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》による勝利も、ジャンド対策で入れられる《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》で《溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle(ZEN)》を破壊されたり、カウンターが沢山乗った《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition(ZEN)》を《大渦の脈動/Maelstrom Pulse(ARB)》で破壊される可能性が高い。
つまり、また別なアプローチが必要なわけである。
そこで考えたのが、「相手がこちらの邪魔をするのであれば、邪魔できないようにしてやればいい!」ということである。
簡単に言うと、こちらがマナを伸ばし、そのマナで相手のマナを減らせば、相手は手出しできないのではないか?ということだ。
いわゆる、『土地破壊』である。
緑赤エルフⅡ・改(テストデッキ)
土地:25枚
8《森/Forest(ZEN)》
4《山/Mountain(ZEN)》
4《根縛りの岩山/Rootbound Crag(M10)》
4《広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse(M10)》
2《怒り狂う山峡/Raging Ravine(WWK)》
3《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》
クリーチャー:20枚
4《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》
4《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf(ARB)》
4《カビのシャンブラー/Mold Shambler(ZEN)》
4《酸のスライム/Acidic Slime(M10)》
4《狼茨の精霊/Wolfbriar Elemental(WWK)》
その他:15枚
4《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition(ZEN)》
4《探検/Explore(WWK)》
2《不屈の自然/Rampant Growth(10E)》
3《砕土/Harrow(ZEN)》
2《溶岩の玉の罠/Lavaball Trap(ZEN)》
しかし、このアイディアもいまひとつだった。むしろ前のほうが強いとまで言える。
だが、あきらめずに考えた結果、このカードに行きついた。
《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》
そう、3色目の登場である。
そして、今回持ち込んだのがこれだ。
デッキ名:Ex-Ultimatum(緑赤黒エルフ)
【メインデッキ:60枚】
土地:24枚
4《森/Forest(ZEN)》
4《山/Mountain(ZEN)》
3《沼/Swamp(ZEN)》
4《野蛮な地/Savage Lands(ALA)》
4《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs(ZEN)》
2《乾燥台地/Arid Mesa(ZEN)》
1《怒り狂う山峡/Raging Ravine(WWK)》
2《溶岩爪の辺境/Lavaclaw Reaches(WWK)》
クリーチャー:16枚
4《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》
4《カビのシャンブラー/Mold Shambler(ZEN)》
4《酸のスライム/Acidic Slime(M10)》
4《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》
その他:20枚
2《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker(M10)》
2《終止/Terminate(ARB)》
4《カルニの心臓の探検/Khalni Heart Expedition(ZEN)》
4《探検/Explore(WWK)》
4《砕土/Harrow(ZEN)》
4《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》
【サイドボード】
2《平地/Plains(ZEN)》
2《終止/Terminate(ARB)》
3《紅蓮地獄/Pyroclasm(M10)》
4《放牧の林鹿/Grazing Gladehart(ZEN)》
2《マラキールの血魔女/Malakir Bloodwitch(ZEN)》
2《軍部政変/Martial Coup(CON)》
黒を足すことで、緑赤ではできなかったことが沢山出来るようになった。
①絶対的なフィニッシャー《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》が採用可能に。
②強力な生物除去《終止/Terminate(ARB)》が採用可能に。
③《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》による大量破壊および対戦相手の戦意喪失が可能に。
④無人の荒野を駆ける《溶岩爪の辺境/Lavaclaw Reaches(WWK)》が採用可能に。
とにかく『強い』と書かれたカードが使えるようになったのは非常に心強い。
《終止/Terminate(ARB)》は今までのデッキではどうしようもなかった《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M10)》を破壊できるし、《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon(ALA)》は除去体性もある。そして最強スペルである《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》は、土地どころかなんでも(しかも3つも!)破壊できるのである。
序盤のマナブーストから土地破壊を開始し、相手が土地を出せなくなったら2体のドラゴンが空を駆ける…なかなかいいではないか!
そのうえ、このデッキは前回の世界選手権で話題になった、あの『マジカル・クリスマスランド』に良く似ている。そりゃ強い訳だ。
サイドボードは色々怪しいので割愛。正直めんどくなってきた。
ではデッキ紹介はこの辺にして、結果のほうを。
まずはデッキ分布から。
吸血鬼:2
白単:2
ジャンド:1
青白:1
赤単:1
ジェイスレイター:1
緑赤黒エルフ:1
予想通りだ!やったね!!
ジャンドが少ないのは意外だったが、まあこんなものでしょう。
では予選ラウンドのレポを。
一回戦:青白 ××
game1:ダブルマリガンで土地が詰まってる間に、相手の《方解石のカミツキガメ/Calcite Snapper(WWK)》×2に噛まれて終了。
game2:ダブルマリガンで土地が詰まってる間に、相手の《ジュワー島のスフィンクス/Sphinx of Jwar Isle(ZEN)》《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M10)》に殴られて終了。
二回戦:吸血鬼 ×○△
game1:土地がそれなりに並ぶが、色が上手く合わない。除去もあまり引けずに《吸血鬼の夜侯/Vampire Nocturnus(M10)》が空を飛び負け。
game2:ついに《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》が炸裂し、相手の土地と生物を壊滅させて勝利。
game3:除去と根本原理で上手く捌くも、時間切れで引き分け。あと2ターンあれば勝ってた。
三回戦:外国人 ○○
game1:マックに昼ごはんを買いに行ったら勝利。
game2:会場に置いてあったグミを食べたら勝利。
四回戦:ジェイスレイター ○×○
game1:相手がフルタップして《神話の水盤/Font of Mythos(CON)》を置いた返しに《暴力的な根本原理/Violent Ultimatum(ALA)》し、その後土地を全部破壊して勝ち。
game2:捌き切られ、《書庫の罠/Archive Trap(ZEN)》で負け。
game3:相手が白マナしか出ないところに《酸のスライム/Acidic Slime(M10)》《ゴブリンの廃墟飛ばし/Goblin Ruinblaster(ZEN)》《カビのシャンブラー/Mold Shambler(ZEN)》が土地を縛りまくって勝利。
というわけで、2-1-1で5位と、決勝に行けませんでした。
ちなみに優勝はyyさんの白単。準優勝はくらげさんの吸血鬼です。
…いかがだったでしょうか。
大会の結果は残念でしたが、調整や改造をしっかりすれば、こんなデッキでもある程度は勝てるんだということがわかったような気がします。
サイドボードまでちゃんと練りこんでおけば、もっといい戦いができるかもしれませんね。
途中で書くのがめんどくさくなってきたため、適当な文章になっている場所もありますが、まあそれはそれということで…。
では、最後にまとめを。
いいから素直にジャンド使え。
では、またの機会にお会いしましょう。
コメント
まあ、それはもう分かりきってる事なんですけどねw
それでもジャンド以外のデッキ(その中でもローグデッキ)で最強を目指したいという気持ちは揺るいでいないので、色々と研究したいと思っています。
今年こそはICAで優勝してみたいッ!
ファイナルズ直前にその結論に達した俺が通りますよ、と
けど今はジャンド飽きたんで他のデッキ使ってますw
何のためにファイナルズ終わってからジャンドのパーツ集めたんだ俺はw
最近のお気に入りはターボランドになってきました。
まあ、たいていの人はもうその結論に達しているでしょう。
でもそれに抗うのもまたマジックなんで、それを楽しむことにします。
ただ、いつかは自分もジャンドを使う日が来るかも知れませんね。
チャーさん>
どう見てもエルフです。
ちゃんと入ってるでしょ…、森とかガラクとか。
ヴァラクートはWWK参入により、ファンデッキからガチデッキに大きく進化したので、追い風ですよ〜。